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「タイ移住が決まったけれど、何から手をつければいいのか分からない」「役所の手続きは、いつまでに何をすればいいのか」。家族での移住は、やることが人数分あるうえに、日本とタイの両方で準備が必要です。
結論から言うと、準備は「現地で必要なもの(ビザ・学校・住まい)」と「日本で済ませる手続き」に分けると整理できます。ビザ・学校・住まいは半年ほど前から進め、役所の手続きは出発前の数週間で一気に済ませるのが基本です。
この記事では、タイ移住の準備を時期別のスケジュールにまとめ、出発前に日本で済ませる主な手続きを解説します。
この記事のポイント
- 海外転出届は、出発の14日前から市区町村の窓口に出せる
- 住民税は、1月1日の時点で住所がある市区町村で課税される
- 海外に転出すると、国民年金の加入義務はなくなる(任意で加入はできる)
- マイナンバーカードは、2024年5月27日から国外転出後も継続して使えるようになった
- 在留届は、3か月以上の滞在で必要。現地到着の90日前から出せる
タイ移住の準備スケジュール
タイ移住の準備は、決めることが多い「現地での暮らしの準備」と、期限のある「日本の手続き」が重なります。先に全体のスケジュールを作っておくと、慌てずに進められます。
準備は「現地で必要なもの」と「日本の手続き」に分ける
準備を2つに分けると、それぞれの進め方がはっきりします。
- 現地で必要なもの(ビザ・学校・住まい):選択肢を比べて決める必要があり、審査や空き状況の確認に時間がかかります。早めに始めるほど選択肢が広がります。
- 日本の手続き(転出届、税金、年金、保険など):やることは決まっていますが、出せる時期が決まっているものがあります。出発日から逆算して進めます。
時期別のスケジュール
家族で移住する場合の、おおまかなスケジュールの例です。ビザの種類や学校の入学時期によって前後するので、自分の家族に合わせて調整してください。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 半年前まで | ビザの種類、子どもの学校、移住の予算を決める |
| 3〜6か月前 | 学校に出願する、ビザの必要書類(戸籍謄本など)を集める |
| 1〜3か月前 | ビザを申請する、住むエリアを決める、航空券を手配する、在留届を出す(到着の90日前から) |
| 2週間前〜出発 | 海外転出届を出す、年金・保険・マイナンバーカードの手続きをする |
| 到着後 | 住まいの契約、TM30の確認、90日レポートなど現地の手続き |
半年前まで:ビザ・学校・予算を決める
準備の最初に決めるのは、ビザ・学校・予算の3つです。この3つはお互いに関係しています。たとえば、子どもの留学が主な目的なら学生ビザ(ED)と保護者用のビザ、親がリモートワークを続けるならDTVが候補になり、必要な資金の額も変わります。
それぞれの詳しい考え方は、次の記事でまとめています。


出発前に日本で済ませる手続き
ここからは、出発前に日本で済ませる主な手続きです。家族全員分が必要なものが多いので、市区町村の窓口に行く前に、必要な書類と手続きの一覧を確認しておきましょう。自治体によって細かい手順が違うことがあるため、住んでいる市区町村の案内もあわせて確認してください。
海外転出届と住民票
1年以上海外に住む予定がある場合は、市区町村の窓口に海外転出届を出します。海外転出届は、出発の14日前から出せます。
届け出をすると住民票は除票になり、国民健康保険や住民税の対象から外れます。住民票がなくなると、日本の役所で受けていたサービスや手当の多くも対象外になるため、次の見出しから説明する手続きとセットで進めましょう。
住民税は1月1日の住所で決まる
住民税は、原則として1月1日の時点で住所がある市区町村で課税されます。そのため、出発の時期によって翌年度の住民税のかかり方が変わります。
- 1月1日より前に海外へ転出した場合:その1月1日の時点で日本に住所がないため、その年度の住民税は課税されない
- 1月2日以降に転出した場合:1月1日の時点では日本に住所があるため、その年度の住民税は課税される
すでに課税されている住民税は、転出したあとも納める必要があります。出発前に、残りの住民税の払い方を市区町村の窓口で確認しておきましょう。
国民年金と国民健康保険
海外転出届を出すと、国民年金の加入義務はなくなります。ただし、任意で加入を続けることもできます。将来受け取る年金額に関わるため、続けるかどうかは家族の将来設計に合わせて判断しましょう。
国民健康保険も、海外転出届を出すと対象から外れます。タイでの医療費は自己負担か民間の保険で備えることになるため、移住前に保険をどうするかを決めておきましょう。会社員として駐在する場合は、勤務先の制度もあわせて確認してください。
マイナンバーカードの継続利用
以前は、海外に転出するとマイナンバーカードは使えなくなっていました。2024年5月27日からは、国外に転出したあともマイナンバーカードを続けて使えるようになっています。
続けて使うには、転出前に市区町村の窓口で継続利用の手続きをします。国外に住んでいる人は、在外公館でマイナンバーカードの申請や受け取りもできます。家族全員分の手続きが必要なので、海外転出届と同じ日に窓口で済ませると効率的です。
児童手当は原則として止まる
児童手当は、子どもが海外に住んでいる場合、原則として対象外になります。例外として、留学のために海外に住んでいる子どもは、次の条件をすべて満たすと支給を受けられます。
- 日本に住所がなくなる前日までに、日本に3年を超えて住んでいた
- 教育を受けることが目的で海外に住み、父母(または未成年後見人)と同居していない
- 日本に住所がなくなった日から3年以内である
家族そろってタイに移住する場合は、子どもが親と同居するため、この例外には当てはまりません。家計の計画から児童手当を外しておきましょう。
在留届は現地到着前から出せる
海外に3か月以上滞在する場合は、在留届を出す必要があります。在留届は、外務省のオンライン在留届(ORRネット)から提出でき、現地到着の90日前から出せます。
在留届を出しておくと、現地の日本大使館から安全情報や緊急時の連絡を受けられるようになります。家族全員の情報を登録しておきましょう。
出発前の最終チェックリスト
- □ 家族全員のビザが承認された
- □ 子どもの学校の入学手続きが済んだ
- □ 家族全員の海外転出届を出した(出発の14日前から)
- □ 住民税の残りの払い方を確認した
- □ 国民年金に任意加入するかどうかを決めた
- □ 海外での医療費への備え(保険など)を決めた
- □ マイナンバーカードの継続利用の手続きをした
- □ 児童手当が止まることを家計に反映した
- □ 在留届を出した(到着の90日前から)
- □ 航空券と、到着直後の滞在先を手配した
よくある質問
海外転出届は出さなくてもいいですか?
1年以上海外に住む予定がある場合は、海外転出届を出します。出さないと、住民税や国民健康保険の対象のままになる可能性があります。
1年未満の滞在でも在留届は必要ですか?
在留届は3か月以上滞在する場合に必要です。海外転出届を出さない短めの滞在でも、3か月以上なら在留届を出しましょう。
国民年金は続けたほうがいいですか?
加入義務はなくなりますが、任意で加入できます。将来の年金額に影響するため、帰国の予定や老後の資金計画をもとに判断しましょう。
マイナンバーカードは返さなければいけませんか?
2024年5月27日からは、転出前に継続利用の手続きをすれば、国外に転出したあとも使い続けられます。
まとめ:ビザ・学校は早めに、役所の手続きは出発前にまとめて
タイ移住の準備は、時期ごとにやることを分けると、家族の人数が多くても迷わずに進められます。最後にポイントを整理します。
- □ 準備は「現地で必要なもの」と「日本の手続き」に分ける
- □ ビザ・学校・予算は、半年ほど前までに決める
- □ 海外転出届は、出発の14日前から出せる
- □ 住民税は1月1日の住所で決まる。転出の時期で翌年度の課税が変わる
- □ 国民年金は任意加入を続けるかどうかを決める
- □ 国民健康保険から外れるので、医療費への備えを決める
- □ マイナンバーカードは、継続利用の手続きをすれば転出後も使える
- □ 家族で移住すると、児童手当は原則として対象外になる
- □ 在留届は、3か月以上の滞在で必要。到着の90日前から出せる
迷ったときは、出発日を決めて、そこから逆算することから始めてください。出発日が決まれば、ビザと学校の締め切り、海外転出届を出せる日、在留届を出せる日が決まります。この記事のスケジュール表とチェックリストを使って、家族全員分の手続きを1つずつ消していきましょう。


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